上半期は征竜魔導ヴェルズに触りはするものの、リアルではどのジャンルもカードが無い為に
3月の関東CSと岡山CS以降は全く遊戯王してませんでした。
いつもより圧倒的に浅い内容ですが、新制限の雑感を書いていこうと思います。
・禁止カード
《炎征竜−バーナー》《水征竜−ストリーム》《地征竜−リアクタン》《風征竜−ライトニング》
この4種は以下子征竜、サーチするカード達を以下親征竜と呼び纏めていきます。
親征竜達をデッキから場に直接送り出す為、デッキの回転が容易になり且つ親征竜の効果でも子征竜のサーチが可能なので、
親征竜を場に送り出しつつ、別の親征竜の召喚コストを確保し、更にデッキから征竜をサーチとアドを失わずに展開が可能となり、
征竜というデッキジャンルの確立にまで至りました。
更に手札からドラゴン族を最低1枚捨てる為、超再生能力が注目されるようになりました。
この征竜の超再生能力のアドバンテージ確保能力が非常に強力で、並大抵のデッキではリソースが追い付かず息切れしてしまい、
全く歯が立ちませんでした。環境に存在していたデッキがほぼ魔導征竜だった事から、デッキパワーが如何に高かったかが伺えます。
この「征竜」というデッキジャンルを規制しつつ、他のデッキジャンルに採用が可能なデザインでリリースしたと考えられる
親征竜を殺さない為には、子征竜の禁止は止むを得なかったでしょう。
《魔導書の神判》
魔導というデッキジャンルに突如現れ、環境を魔導征竜の二分化に追い込んだ原因の1枚。
神判を発動したターン中に発動された魔法カードが、エンドフェイズ時に魔導書としてそのまま帰ってくる上に、
神判本体のアドバンテージまで、魔法使い族モンスターに変換される為、征竜同様まともに戦っても
リソースが追い付かないのは火を見るよりも明らかです。
更にバテルやグリモを有している為、神判へのアクセスが容易であり、かなりの確率で神判を発動出来ました。
神判が禁止カードになりデッキパワーの低下は避けられませんが、他のデッキパーツへの規制はなかったことから、
魔導というデッキジャンル自体は使ってもらいたいというコナミの意図が見て取れます。
・制限カード
《A・ジェネクス・バードマン》
ガリスとコアキメイルデビルの3枚ワンキルや、神風ワンキルと悪用しかされていなかったので、
使用率は高くなくても妥当な規制だと思いました。
《ゼンマイシャーク》
ゼンマイマジシャンとの入れ替えで制限カード入りしてしまった感が否めません。
ゼンマイティも禁止のままで、ゼンマイがまともに戦えるジャンルに戻るのは遠そうです。
《No.11 ビッグ・アイ》
非常に強力なコントロール奪取効果ですが、ランク7と出しにくい事が欠点だったこのカード。
簡単に場に並べられる征竜達が都合よくレベル7ばかりで急に出番が増えました。
ドラゴサックは幻獣機で使ってもらいたいのか、こちらが規制される結果となりました。お疲れ様です。
《氷結界の龍 トリシューラ》
非常に優秀なシンクロモンスターが1年半振りに禁止解除されました。
ここ最近のシンクロモンスターの復権を助長する改定だと考えられます。
多少無理をしてでも、このカードを召喚できるようにする価値は十分にあります。
水精鱗のディーヴァやガジェットのアンノウン・シンクロン辺りは更に強力になったと言えるでしょう。
《水精鱗−ディニクアビス》
特殊召喚条件が簡単で海皇との相性も抜群の海外新規カード。
魔導征竜を規制することで影に隠れていた水精鱗が流行するのを予想して、先に規制をかけた感じでしょうか。
《立炎星−トウケイ》
所謂3軸炎星のキーカードだったトウケイも、あっという間に制限カードへ。
先攻1ターン目での展開補助、炎舞の入れ替え、モンスターの確保と様々な場面で活躍しました。
ディニクアビス同様、炎星の流行を見越しての制限カード行きでしょう。
《超再生能力》
登場から約11年半越しに陽の目を浴びた懐かしのカード。子征竜の効果を使えば使うほど大量ドローが可能になり、
アドバンテージの概念を崩壊させました。半年間征竜と大暴れして、子征竜と共に親征竜の販促の犠牲になりました。哀れ。
《霞の谷の神風》
こちらも神風ワンキルのキーカードだった為、悪用されて制限行きという悲しい結果に。
まともな使い方をしていたプレイヤーの方々はご愁傷様でした。
《アビスフィアー》
アビスリンデとのコンボで防御カードになり、単純に場のモンスターを増やすことで攻撃にも使える優秀な性能でしたが、
水精鱗流行の抑止の為にディニクアビスと一緒に制限カードに。
プレイヤーの使い方で強くもなり弱くもなる良いカードだと思っていただけに、個人的には非常に残念。
・準制限カード
《カオス・ソーサラー》
モンスター除去、レベル7以上のシンクロモンスターの素材、ランク6のエクシーズモンスターの素材と幅広い活躍を見せていました。
最近リリースされたデッキジャンルとのパワー差を埋めるためか、意外にも緩和されました。
《剣闘獣ベストロウリィ》
剣闘獣の切り札ガイザレスの融合素材であり、伏せカードを牽制する優秀なモンスター。
猫剣闘獣以来あまり活躍を見せなかった剣闘獣の復権が期待されます。
《N・グラン・モール》
裏守備を否定していた為に制限カードの仲間入りをしていたこのカードも、今回で目出度く準制限に。
環境の高速化に伴い緩和されたというところでしょう。
《冥府の使者ゴーズ》
ビートダウンへの切り返しやワンキルの抑止に役立っていたのですが、
トリシューラやユウシ等の優秀なモンスター除去、オピオン等の特殊召喚妨害とカードプールが広がり、
処理に困ることも減ったためか緩和されました。ありがとうコナミさん。
《炎舞−「天キ」》
獣戦士族版増援とも言えるこのカードもいよいよ規制に。
発動後も場に残り僅かながらも攻撃力を底上げし、炎星の効果サポートにもなる為、正直制限カード行きも有り得ると思っていました。
制限に行く前に使い倒しましょう。
《黒い旋風》
過去トップメタに躍り出た旋風BFのパワーカードも何時の間にやら緩和の流れに。
トリシューラ禁止解除と相まって復権を期待するプレイヤーも多い筈。
・制限解除カード
《ゼンマイマジシャン》
制限解除と喜べる改定と思いきや、肝心のゼンマイティは禁止カードのまま一番相性のいいシャークが代わりに制限に。
可哀想と言わざるを得ないというかなんというか・・・
《月読命》
征竜の対魔導メタカードとして活躍をし、いよいよ制限解除にまで辿り着きました。
禁止・制限・準制限・非制限と全てを経験しており、時代の変遷が見て取れます。
《E−エマージェンシーコール》
アライブヒーローやヒーロービートのパワーダウンの為に準制限入りし、新ジャンルが続々リリースされ、
時代遅れになり、緩和されという過去ジャンル定番の流れ。エアーマンは現役なのでヒーローもまだまだ戦えそうです。
《高等儀式術》
デミスやパーデク等の強力な儀式モンスターのサポートとして使われ、規制され、ゆったりと緩和され3枚に。
でもこのカードを緩和したということは、新しい儀式モンスターの登場には慎重になって欲しいところ。
《強欲で謙虚な壺》
様々なデッキに採用されて規制されたデッキ回転カードもサラッと緩和されました。
特殊召喚ができなくても影響の少ない炎星や武神等のデッキに採用が見込まれそうです。
《スケープ・ゴート》
昔々このカードでトークンを壁として置いて防御しつつ、返しのターンにトークンを突然変異でサウサクに変えてクソゲーをしていたのですが、
そんな制限カードも時代の流れで3枚積めるカードに。幻獣機との相性が非常によく、シンクロ素材としても使える為、
昔とはまた違った活躍があるかもしれません。
《名推理》
主に混沌黒やエアーマンと一緒に悪用されていましたが、誰も使わなくなり帰ってきました。
このカードに限らず使用者が少ないカードを解除し、制限カードを減らすのはいい傾向だと思います。
《聖なるバリア−ミラーフォース−》
攻撃する前に伏せカードを割りに行けるモンスターや、墓地を利用するカードが多く登場したせいか、
原作既読者や古参プレイヤー大好きミラーフォースも制限解除に。自分としては、激流葬より規制が緩いこの制限に違和感しかありません。
今回は魔導と征竜を規制しつつ、過去活躍したデッキジャンルの復権を狙った制限改定だと思われます。
使われそうなデッキが多岐に渡り、来期のメタ読みは一層難しくなりそうです。